今までのアイラインが浮くようになった50代の、メイクの行方

いつからか、愛用してきた黒のアイライナーがしっくりこなくなった。

今から10年くらい前、信頼している美容ジャーナリストさんが雑誌で紹介していた3本を全部買い、その中から選りすぐったお気に入りだった。

当時流行っていたジェルをペンシルの形状にしたジェルライナーというもので、色は黒より深い漆黒のブラックだという。

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アイラインを引きたい場所に的確に描けたし、にじみも少なくてよかった。

何よりも、40代に突入してぼやけてきた目もとをくっきり補って、いわゆる「若々しい目もと」を蘇らせてくれるところが気に入っていた。

このままずっとこのアイライナーを使っていくものと思っていたのだが、50歳を過ぎたころから何となく違和感が出てきた。

以前はアイラインを引いていることがほとんど分からなかったのだけれど、徐々に目もとから漆黒ラインが浮くようになってきた。

「アイラインちゃあんと引いていますよ」と、私を見るすべての人に宣言しているようで居心地が悪い。

「この人アイライン引いて目をぱっちり見せたいんだな」と思われているようで(きっと実際はそんなこと思う人いないんだろうけど)、違和感は日に日に大きくなった。

漆黒のジェルライナーが浮くようになったのは、きっと目もとの皮膚が緩んだり、瞳の輝きが弱くなったり、まつ毛が減ったからだと思う。

こう書くと寂しい気持ちになると思われるかもしれないが、これはこれで悪くない。昔よりやさしげな印象と言うこともできるし、目尻のシワだっていつも笑っているように見えなくもない。

なにせ、今は目標になる先輩がいっぱいいる。例えば女優の風吹ジュンさんとか、料理研究家の有元葉子さんとか。

彼女たちは年齢と連動して上手にメイクを調整して、若い頃とはまた違った魅力を発揮している。

一方で、無眉の夏木マリさんや玉ねぎヘアーの黒柳徹子さん、故美空ひばりさんの黒い跳ね上げアイラインなど、自分のスタイルを確立している先輩たちも素敵だ。

とはいえ、私にはそういった「シグネチャーポイント」がない。このメイクをしていれば、この服を着ていれば、このアクセサリーを身につけていればそれが「私」、というものが、結局見つからないで50を過ぎた。

だから風吹ジュンさんや有元葉子さんが参考になる。何という強いポイントがなくても、彼女たちはメイクのさじ加減を少しづつ調整して、自然な美しさを無理なく表現している。あ、そうか、これがナチュラルというものかもしれない。

だから今の私は、今の私にそぐうアイライナーを見つけることができればそれでいい。ありのままを素直に表現できるナチュラルな印象をくれるアイライナーを探してみよう。

とはいえ、そう簡単にいいものが見つかるとは限らない。40代をともにしたジェルライナーだって、3本も買ってみてやっと見つけた。

そんなときふと、SNSで数十年ぶりに繋がった同級生が「ユーチューバーさんが勧めていたアイライナーを使ったらすごく良かった」と言っていたのを思い出した。(SNSにYouTubeと、世の中ほんとに様変わりしましたね〜)

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ラブ・ライナー リキッドアイライナーというものらしい。リキッドだが筆ペンタイプなので細くも太くもブレなく描け、しかも滲まないという。若い人向けのブランドらしく、1本1,600円という値段出そうだ。

そういえば近所のイオンか西友に置いてあった気がする。と、思い立って閉店間近の店内にすべりこむと、化粧品コーナーにラブ・ライナーがすぐ見つかった。

ベーシックなものは5色のバリエーションがある。ブラック、ダークブラウン、ブラウン、ミルクブラウン、グレージュだ。

ミルクブラウンだけ品薄になっていて、どうやら人気のよう。確かにクセのない柔らかいブラウンだ。でも、ここまで淡いアイラインは、目にくっきりと力のある若い人か、もしくはもっと年齢を重ねた女性でないと似合わない。

ラブライナー リキッド (ミルクブラウン)

そこで私はグレージュを選ぶことにした。グレーにベージュを混ぜた、グレージュ。ついこの間まで漆黒ブラックをつけていた私でも、強さとやわらかさを兼ね備えたグレージュならうまく馴染んでくれるに違いない。

ラブライナー リキッド (グレージュ)

 

支払いを済ませて店を出ると、自転車を漕ぐペダルが軽く感じられる。新しい化粧品を買うって、いくつになってもうれしいものだ。思わず口ぶえを吹きたくなってしまう。

翌朝、ドキドキしながらラブ・ライナーのグレージュでアイラインを描いてみた。で、本気でびっくりした。なんと描きやすいのだろう。

昔のリキッドライナーってよくガタガタになってしまったものだけど、そういうのがない。スムーズ。

しかもまつ毛の影になりきって馴染みつつも、ちゃんと目もとが元気になってる。私のいつものアイカラーやマスカラとも相性がよかった。

一日過ごしてみて、途中目を擦ったりしたが、アイラインはひとつも滲まなかった。

これが1600円だなんて、なんてうれしいのだろう。

↑上からuzu グレー、ラブ・ライナー ミルクブラウン、ラブ・ライナー グレージュ。

ちなみに、ラブ・ライナーの隣に置いてあったuzuも素敵だった。グレーという色が、ラブ・ライナーのグレージュより淡く繊細で、もっともっと目もとがやさしい印象になっていったら試してみたい。

UZU(ウズ)アイオープニングライナー (Gray)

年を重ねたら使ってみたいアイライナーがあるなんて、年齢を重ねて容貌が変化していくのを楽しみにできるではないか。

いずれにしてもグレーもグレージュも、黒より透明度が高い色だ。50代になったらメイクはだんだん透けさせて、透明感と清潔感を増していきたいと思う。

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ABOUTこの記事をかいた人

美容記者歴30年。美容研究家。国産の旬のナチュラル素材を使った「素朴美容」と、透明感や清潔感を大切にした大人のメイクレシピを研究。 ほどほどのミニマリストであり、お洒落、靴、読書、料理、運動、サプリ、口笛が趣味。美大卒。 ちなみにかつての愛読誌は「オリーブ」と「暮しの手帖」。